昨日の参議院補選の結果を見ると、完全に民主党を中心とした与党の圧勝だった。
今までの定石だと、与党が大勝した後の補欠選挙は、
国民のバランス感覚が働き、野党が勝利しやすくなると言われていた。
しかし、結果的には民主党が圧勝。自民党は谷垣総裁が何度も選挙区を回ったものの、勝利する事はできなかった。自由民主党は終わってしまったのだろうか。
■決して強くない民主党基盤
「ここ一ヶ月の民主党政権が評価された」との評もあるが、今日やっと所信表明演説をやったのだし、色々ぶち上げるが、民主党政権がここ一ヶ月でやったのは、
補正予算を増やして、日本郵政の民間人社長を切っただけ。
まだ民主党の政治は何も始まってはいない。しかし危惧されたような
売国的な行動も今のところ出ていないし、政治主導の新しい枠組みを作ろうとしている。国民は民主党を「見捨てていない」だけであり、衆院選と変わらず、
相変わらず積極的に支持している印象は受けない。
また気になるのは、民主党があまり情報を出してこないことだ。
例えば、国土交通省は前原誠司が大臣だが、
耐震偽装で名を上げた馬淵澄夫、あの辻元清美が副大臣になっている。
両者とも相当あくの強い目立ちたがりな人物なのに、
前原しかテレビに見えないのはなぜなのだろうか。
マスコミ嫌いな小沢一郎は記者会見を
「やりたくないが、やらなきゃいけないからやっている」
と公言して憚らない。
自分たちの思い通りに動くよう、計算してマスコミへの情報提供を
行い、情報の事前リークなどは許さない、
民主党内に強烈な情報統制があるのではないかと疑っている。
うっかり当選したような人物も少なからずいるにも関わらず、
コントロール外なのであろう、亀井静香を除き、
今のところ、そんなにスキャンダルや舌禍的な記者会見もおきていない。
しかし一方で今までの実績から言って、民主党が急に品行方正になったとも思えない。
まだ出ていないだけ、なのだ。
一方で自民党総裁に抜擢された谷垣は、話題もなにもない軽量級の総裁であり、
今回の初陣も黒星となった。
最大の問題点はレゾンデートルが感じられないこと、
「自民党再生のために頑張る」というが、
自民党支持者以外にとって自民党再生なぞはどうでも良い話だ。
そもそも日本になぜ自民党が必要なのか、
ということを過去の実績を抜きにしてアピールしなくてはならないのだが。
建設的かつ戦闘的な野党になった方がお互いにとって良いと思うのだが、道は険しい印象だ。
■有権者比で、幸福は0.4%,共産は3.2%
今回の選挙で、各政党候補者の有権者総数(投票者総数ではない)におけるシェアを計算してみた。(fig.1)
静岡では18.69%が民主党に、13.33%が自民党に投票しているのに対し、
神奈川では民主14.07%、自民11.04%とばらつきがあり、
自民候補者の惜敗率(自民÷民主)でも、静岡71.34%、神奈川78.47%と、
離れている。神奈川県は東京のベットタウンであり、神奈川都民と呼ばれる、
サラリーマン世帯が主なのに対し、静岡県は保守性がありつつも、
浜松を中心として工場が多く、ブルーカラー比率も高い。
また、直前の選挙では、静岡県が川勝知事が民主党の支援を受け圧勝しているのに対し、林文子横浜市長では、民主党の緩やかな支援に留まった。
静岡県は知事選・参院選の選挙組織がそのまま継続されている印象だ。
一方で静岡・神奈川のどちらでも
幸福実現党の候補は何れも有権者総数の0.35~0.40%、共産党は3.2%を占めている。
この数字は、8月の衆議院議員選挙で、
日本の有権者総数(1億人強)に占める、幸福実現党の比例代表投票数(46万人)にも合致し、人口比率として一定層がいることが伺える。
よく言われている数字として、
公明党800万 社民500万(ただ年々弱体化している) 共産300万
というコア支持者がいると言われているが、それが現れている格好だ。
こうした特徴のある政党や宗教政党は、地域性こそあれ、
地域的な人口比には大して相違はない。
■低得票率で強まる公明党の存在感
今回は公明党は自主投票となり、特に組織的な選挙をしていないが、
有権者数の8%として、公明党支持の有権者数を推測してみた。
静岡で242,865人、神奈川で574,188人という数字であり、
この存在感は圧倒的だ。
有権者数の8%ならたいした事ないように見えるが、
投票率30%なら、得票の1/4を占める事になる。
森喜朗が「無党派層は寝ていてくれればいい」と思うのも無理はないだろう。
今回、公明党支持者がどんな動きをしたのかは、データとして知りたいところだが、
民主党に流れたか? というと怪しい。
しばらくの選挙は今回と同様に、眠っているとしても、
民主党の優位性が薄らぎ民主・自民が伯仲した際には再び
キャスティングボードを握れるチャンスがあるのだ。
その際、再び自民と連携するとは限らない。
しばらく自民と離れていれば、民主と連携しても、無節操と非難されることもないだろう。今の冷却はそのための布石とも思えるのだ。
公明党が今、組織の温存策を模索しているのは間違いない。
そして、民主・自民が伯仲の時、どう動くのか、ということだ。


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